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【金相場】27日のNY金相場は、米国の税制改革案の発表を控えてドル高に振れたことが圧迫要因となり続落。中心限月の12月限は1トロイオンス1287.80ドル(-13.90ドル)と売り優勢となり、8月25日相場以来およそ1ヶ月ぶりの安値に戻して取引きを終了。この日の外国為替市場では未明からドル高・ユーロ安が一段と進み、ドル建てで取引される金商品に割高感が生じたことから、この日も金は売りが先行した。また、イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が前日の講演で、緩やかな利上げが適切との認識を改めて示し、12月の追加利上げ観測がより強まったことや、米トランプ大統領による税制改革案の発表を控えてドル買いの勢いが強まった事も相場の圧迫材料となった。ただ、北朝鮮情勢など地政学的リスクが依然くすぶっており、「質への逃避先」である金相場の下値を支える展開となった。
国内の金相場は、ドル高に圧迫されたNY相場を映して小幅安に推移。小売ベースでは1gあたり5,076円(-5円)と、マイナス圏で推移し続落となりました。
《直近10日間の金相場価格推移(小売)》
09/28 5076円 (-5円)
09/27 5081円 (-33円)
09/26 5114円 (+24円)
09/25 5090円 (+7円)
09/22 5083円 (-25円)
09/21 5108円 (-10円)
09/20 5118円 (+12円)
09/19 5106円 (-25円)
09/15 5131円 (+24円)
09/14 5107円 (-19円)
直近10日間の金相場平均価格:5,101円/g
【パラジウム相場】27日のNYパラジウム相場は、ドル高進行に押されるも、株高やテクニカルな買いに支えられ上伸。中心限月の12月限は1トロイオンス925.50ドル(+11.05ドル)と続伸し、18日相場(930.45ドル)以来およそ1週間ぶりの高値に戻して取引きを終了。この日のパラジウムは、堅調となった前日相場の流れを引き継ぎ小高く推移するも、ドル高進行に押されされ、序盤は売り買いまちまちの展開となった。その後、米国の税制改革案の発表を控えて株高が進むと、パラジウムも連れ高となり買いが優勢の展開に。金やプラチナが値を落とす中、パラジウムは安値拾いやテクニカル要因から上げ幅を拡大し、取引き中にプラチナ相場を上抜いた。途中、ドル買いが加速する場面では上値を重くするも、米トランプ大統領が大規模な税制改革案を発表するとの観測が好材料となり、そのまま高値圏を維持して取引きを終えた。
この日のプラチナの清算値は921.50ドル(-3.20ドル)と続落。一方、需給バランスの観点から今年に入り大幅に価格水準を切り上げたパラジウムは約16年ぶりの高値水準で推移し、NY白金とNYパラジウムの価格が2001年9月13日以来およそ16年ぶりに逆転した。
国内のパラジウムは、堅調な値動きとなったNY相場や、円安要因が重なって上げ幅を拡大。小売では1gあたり3,742円(+70円)と続伸し、13日相場以来およそ2週間ぶりの高値に値戻しました。27日のNY白金と、NYパラジウムの価格が16年ぶりに清算値で逆転した事で、国内での両銘柄の価格差も16年ぶりに逆転(小売ベース)する展開となりました。本日時点での差額は16円となっております。
《直近10日間のパラジウム相場価格推移(小売)》
09/28 3742円 (+70円)
09/27 3672円 (+33円)
09/26 3639円 (-54円)
09/25 3693円 (+27円)
09/22 3666円 (±0円)
09/21 3666円 (+21円)
09/20 3645円 (-81円)
09/19 3726円 (+87円)
09/15 3639円 (-60円)
09/14 3699円 (-43円)
直近10日間のパラジウム相場平均価格:3,679円/g
現在、地金相場は世界情勢など様々な要因から価格変動が激しくなっており、為替相場との兼ね合いからも日相場の価格が乱高下する事も御座いますので、今後の動向にご注視下さい。12:30現在の金相場は1トロイオンス1284.55ドル、パラジウムは929.10ドル、為替は1$112円90銭前後の値動きで推移しております。