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【金相場】週明け28日のNY金相場は、ドルの下落に後押しされたほか、米国の利上げペースは緩やかになるとの観測から買いが旺盛となり急伸。中心限月の12月限は1トロイオンス1315.30ドル(+17.40ドル)と、今年初の終値で1300ドル台を付け、中心終値では2016年9月30日相場以来およそ11ヵ月ぶりの高値で取引きを終了。ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁は前週末、ワイオミング州ジャクソンホールで開催された金融シンポジウムでの講演で、量的緩和政策は機能しておりユーロ圏の景気回復は定着していると発言したが、ユーロ高対策などについては言及しなかった。これを受けて、外国為替市場ではドル売り・ユーロ買いが進行。ドル建てで取引される金商品に割安感が生じたことから、買いが旺盛となり堅調な動きとなった。また、イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長が同じシンポジウムで、保有資産縮小や追加利上げ時期など金融政策に言及しなかったことを受けて追加利上げ観測が後退したため、金利を生まない資産である金には買いが入り、相場は上抜ける展開となった。金は今年に入って日中に1300ドルを超えることはあったが、終値で同水準を上回るのは昨年11月以来では初めて。終値では2016年9月30日相場ぶりの高値更新となった。なお、通常取引き終了後に北朝鮮がミサイルを発射したことから、地政学リスクに対する警戒感が再燃。時間外取引では1320ドル超まで上げ幅を拡大した。
国内の金相場は、価格水準を切り上げたNY相場高を映して大幅続伸。小売ベースでは1gあたり5,010円(+65円)と、5,000円台にのせるなど年初来高値を上抜いて、2016年3月11日相場以来およそ1年6ヵ月ぶりの高値を記録しました。
《直近10日間の金相場価格推移(小売)》
08/29 5010円 (+65円)
08/28 4945円 (+12円)
08/25 4933円 (+8円)
08/24 4925円 (-11円)
08/23 4936円 (+2円)
08/22 4934円 (+14円)
08/21 4820円 (-12円)
08/18 4832円 (-7円)
08/17 4939円 (+13円)
08/16 4926円 (+5円)
直近10日間の金相場平均価格:4,940円/g
【パラジウム相場】週明け28日のNYパラジウム相場は、引き続き利確売りが出やすかったものの、ドル安による割安感や、金の急伸を受けて、パラジウムも買いが入り反発。中心限月の9月限は1トロイオンス934.20ドル(+3.15ドル)と、プラス圏で取引きを終了。この日のパラジウムは、利益確定売りに押された前週末相場の流れを引き継ぎ序盤は小安く推移した。その後、前週末に行われたジャクソンホールのシンポジウムで、イエレン米連邦準備理事会(FRB)議長や、ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁の講演を受けて失望感からドル売りが続くと、ドル建てのパラジウムは割安感から買い戻しに反転。金が大台を上抜けたほか、プラチナなど他貴金属も堅調となった事が意識され、パラジウムもプラス圏に反転した。
国内のパラジウムは、買いが優ったNY相場を映して反発。小売では1gあたり3,618円(+27円)と、前日の下げを戻し、本日はプラス圏での値動きとなりました。
《直近10日間のパラジウム相場価格推移(小売)》
08/29 3618円 (+27円)
08/28 3591円 (-32円)
08/25 3623円 (+16円)
08/24 3607円 (-11円)
08/23 3618円 (-10円)
08/22 3628円 (+43円)
08/21 3585円 (±0円)
08/18 3585円 (-22円)
08/17 3607円 (+103円)
08/16 3504円 (+5円)
直近10日間のパラジウム相場平均価格:3,597円/g
現在、地金相場は世界情勢など様々な要因から価格変動が激しくなっており、為替相場との兼ね合いからも日相場の価格が乱高下する事も御座いますので、今後の動向にご注視下さい。11:45現在の金相場は1トロイオンス1319.80ドル、パラジウムは937.55ドル、為替は1$108円82銭前後の値動きで推移しております。