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【金相場】9日のNY金相場は、世界的な株安による安全資産としての逃避需要や、引き続き米国連邦準備制度理事会(FRB)が、利上げを先送りするとの観測に支援され買いが継続。中心限月の8月限は1トロイオンス1272.70ドル(+10.40ドル)と続伸し、中心終値では前日相場同様に5月18日相場以来およそ3週間ぶりの高値で取引きを終了。この日の金相場は、急騰した前日相場の流れを引き継ぎ序盤より買いが先行。一方、外為市場でドルが対ユーロで上昇すると、金商品は割高感に押され軟調となったほか、利益確定を目的とした売りに相場を圧迫され徐々に売り優勢に反転した。しかし、売りが一巡すると、英国のEU離脱の是非を問う国民投票(23日)への懸念から欧州株安となり、原油相場の反落もあって、米国株が下落スタートするなど投資家心理が後退。世界的に株安となるなどリスクオフの流れの中、金は安全資産として買いが再燃し、その後は上げ幅を拡大する展開となった。この日発表の米国の先週分新規失業保険申請件数が予想外に低下し、4月卸売在庫も大きく伸びるなど経済指標は堅調な内容となったが、連邦準備理事会(FRB)の早期追加利上げ観測が後退する状況は変わらず、相場への影響は見られなかった。中心8月限の値動きは、高値1274.40ドル、安値1259.40ドル、終値1272.70ドル。
国内の金相場は、引き続き強地合いとなったNY相場を映して堅調に推移。小売ベースでは1gあたり4,748円(+19円)と、連日で直近高値を上抜き、5月24日相場以来およそ2週間半ぶりの高値となりました。
《直近10日間の金相場価格推移(小売)》
06/10 4748円 (+19円)
06/09 4729円 (+58円)
06/08 4671円 (-18円)
06/07 4689円 (+8円)
06/06 4681円 (+48円)
06/03 4633円 (-26円)
06/02 4659円 (-67円)
06/01 4726円 (+12円)
05/31 4714円 (+20円)
05/30 4694円 (-15円)
直近10日間の金相場平均価格:4,694円/g
【パラジウム相場】9日のNYパラジウム相場は、ドル高や原油相場の反落、世界的に株安となるなど、リスクオフの流れが影響し小反落。中心限月の9月限は1トロイオンス560.60ドル(-0.60ドル)と、ほぼ横ばい圏ながら小幅に値を下げ、マイナスに転じて取引きを終了。この日のパラジウムは、前日におよそ3週間ぶりの高値に回復するなど上昇した反動から、序盤は利益確定を目的とした売りに押され軟調に推移。また、外為市場ではドルがユーロに対して堅調となったほか、原油高の一服、英国のEU離脱の是非を問う国民投票(23日)への懸念から欧州株安や、続く米国株も下落するなど、投資家心理が後退しリスクオフの流れから相場を圧迫された。ただその後は、ドル高の一服や、引き続き米国の利上げ先送り観測が意識され相場は徐々に上昇。金や銀が上げ幅を拡大しているのを眺めてパラジウムも買いを集め、結局前日終値付近まで回復する展開となった。中心9月限の値動きは、高値567.25ドル、安値552.70ドル、終値560.60ドル。
国内のパラジウムは、小幅ながらマイナスに転じたNY相場を映して反落。小売では1gあたり2,160円(-21円)と、前日の上げを戻し、4日間では一進一退。引き続きレンジ内での値動きが継続する展開となりました。
《直近10日間のパラジウム相場価格推移(小売)》
06/10 2160円 (-21円)
06/09 2181円 (+27円)
06/08 2154円 (-27円)
06/07 2181円 (+27円)
06/06 2154円 (+38円)
06/03 2116円 (-54円)
06/02 2170円 (-38円)
06/01 2208円 (+16円)
05/31 2192円 (+32円)
05/30 2160円 (-10円)
直近10日間のパラジウム相場平均価格:2,168円/g
現在、地金相場は世界情勢など様々な要因から価格変動が激しくなっており、為替相場との兼ね合いからも日相場の価格が乱高下する事も御座いますので、今後の動向にご注視下さい。11:25現在の金相場は1トロイオンス1268.30ドル、パラジウムは558.90ドル、為替は1$107円13銭前後の値動きで推移しております。