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【金相場】17日のNY金相場は、良好な内容となった米国経済指標を背景に一時売りが進むも、ドル安や株安が安全資産への逃避を促し、終盤にかけて買い戻される展開となった。中心限月の6月限は1トロイオンス1276.90ドル(+2.70ドル)と3営業日続伸し、6日相場以来2週間ぶりの高値で取引きを終了。この日の金相場は、前日までの上昇を受け利益確定売りが出たことや、外為市場ではドル高・ユーロ安に振れたことで割高感が生じ、序盤はやや上げ幅を縮小するなど軟調となった。また、米労働省が発表した4月の消費者物価指数(CPI)は市場予想を上回り、伸び率が3年2カ月ぶりの大きさとなったことを受け、米連邦準備制度理事会(FRB)による早期利上げ観測が再浮上したことから相場を圧迫され、一時1270.10ドルまで値を落とす場面もあった。しかしその後は、米国株価が下落し一段安となったことから、投資家心理が悪化。安全資産とされる金は逃避需要から再び買い戻されたほか、米著名投資家の金購入が安心感につながり相場はプラス圏に再浮上した。ただ、発表された4月の鉱工業生産や住宅着工件数が市場予想を上回り良好な内容だったことや、複数のFRB高官らが早期利上げに前向きな発言を行ったことなどから、上値は抑えられ上昇が一服すると小動きな展開となった。市場では先月26-27日に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨公表を翌18日に控えて、追加利上げ時期に関する手掛かりを得たいとの思惑から様子見ムードも強かった。
国内の金相場は、引き続き堅調地合いとなったNY相場を映して上伸。小売ベースでは1gあたり4,879円(+5円)と、小幅ながら上げ幅を拡大し3日続伸。連日で月初来高値を上抜き、前日相場同様に3月30日相場以来およそ1ヶ月半ぶりの高値継続となりました。
《本日までの5月の金相場価格推移(小売)》
05/18 4879円 (+5円) ※最高値
05/17 4874円 (+14円)
05/16 4860円 (+16円)
05/13 4844円 (-1円)
05/12 4845円 (±0円)
05/11 4845円 (+52円)
05/10 4793円 (-48円) ※最安値
05/09 4841円 (+39円)
05/06 4802円 (-9円)
05/02 4811円 (-50円)
5月現在の金相場平均価格:4,839円/g
【パラジウム相場】17日のNYパラジウム相場は、原油高やドル安、良好な内容となった米国経済指標に買い支えられるも、米国株安による投資家心理の悪化が重しとなり軟調に推移。中心限月の6月限は1トロイオンス584.60ドル(-6.40ドル)と、4営業日続落して取引きを終了。この日のパラジウムは、売りが続いた前日までの安値反動から序盤は買い戻しが先行し高寄りした。一方で、外為市場ではドルの買い戻しから、金やプラチナなど他貴金属が上げ幅を縮小したのを眺めてパラジウムも売りに反転。発表された米国経済指標(4月消費者物価指数・鉱工業生産・住宅着工件数)が良好な内容となり同国景気の先行き不安の緩和や、原油相場がおよそ7ヶ月ぶりの高値水準で推移したことが意識され買い戻される場面もあったが、一段と進んだ米国株安が市場心理に影を落とし、パラジウムも相場を重くした。その後、売りが一巡すると、堅調な原油相場や、他貴金属の値動き、ドル安が割安感を誘い、安値からやや持ち直す展開となった。
国内のパラジウムは、引き続き売り優勢となったNY相場を映して反落。小売では1gあたり2,305円(-27円)と、値を下げマイナスに転じました。
《本日までの5月のパラジウム相場価格推移(小売)》
05/18 2305円 (-27円)
05/17 2332円 (+5円)
05/16 2237円 (-円)
05/13 2338円 (-38円)
05/12 2376円 (+38円)
05/11 2338円 (+65円)
05/10 2273円 (-70円) ※最安値
05/09 2343円 (+27円)
05/06 2316円 (-76円)
05/02 2392円 (-54円) ※最高値
5月現在のパラジウム相場平均価格:2334円/g
現在、地金相場は世界情勢など様々な要因から価格変動が激しくなっており、為替相場との兼ね合いからも日相場の価格が乱高下する事も御座いますので、今後の動向にご注視下さい。11:20現在の金相場は1トロイオンス1278.60ドル、パラジウムは586.25ドル、為替は1$109円22銭前後の値動きで推移しております。