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【金相場】30日のNY金相場は、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ観測が浮上したことなどを背景に買われ上伸。中心限月の8月限は1トロイオンス1292.40ドル(+6.10ドル)と、15日相場以来およそ2週間ぶりの高値に戻して取引きを終了。米商務省が朝方に発表した2019年1-3月期の実質GDP(国内総生産)改定値では、個人消費支出(PCE)物価指数のコアが1.0%上昇と、速報値の1.3%上昇から下方修正されたほか、4月の米中古住宅販売成約指数は市場の予想に反して低下するなど、米経済指標では景気の向かい風が強まっていることが示された。また、クラリダFRB副議長はこの日、ニューヨークで講演し、インフレ率がFRBの目標2%を長期的に下回れば、「FRBは適切な金融政策運営スタンスを考慮に入れるだろう」と発言。利下げを含めた金融緩和を検討する考えを示唆した。これを受けて、FRBによる次の一手は利下げになるのではないかとの観測が浮上し、金は買いが優勢となった。 また、米中貿易懸念から米国株が安寄りした事も支援材料となり、買いが活発化する展開となった。ただ、外国為替市場ではドル高・ユーロ安基調が継続し、ドル建てで取引される金商品に割高感が生じたため、相場の上値は限定的だった。
国内の金相場は、利下げ観測の思惑からNY相場が買い優勢で推移した事を映して上伸。小売ベースでは1gあたり4,943円(+28円)と、プラス圏で推移し続伸しました。
《直近10日間の金相場価格推移(小売)》
05/31 4943円 (+28円)
05/30 4915円 (+9円)
05/29 4906円 (-39円)
05/28 4945円 (+16円)
05/27 4929円 (-9円)
05/24 4938円 (+12円)
05/23 4926円 (-20円)
05/22 4946円 (+17円)
05/21 4929円 (-8円)
05/20 4937円 (-18円)
直近10日間の金相場平均価格:4,931円/g
【パラジウム相場】30日のNYパラジウム相場は、FRBによる利下げ観測が浮上したほか、他貴金属の上昇が好感され急騰。中心限月の9月限は1トロイオンス1365.70ドル(+21.80ドル)と、4営業日続伸し、中心終値では4月30日相場以来およそ1ヶ月ぶりの高値を付けて取引きを終了。この日のパラジウムは、前日まで3連騰していた反動から、序盤は利益確定の売りなども出やすく安寄りした。しかし、売り一巡後は引き続き供給への先行き不安が意識され、安値では買い戻しが入ったほか、FRBによる利下げ観測が浮上すると相場は一気に急騰。ドル高・株安にも関わらず、上げ幅を拡大したパラジウムは、一時1370ドル超まで値を伸ばした。その後、一部で調整売りが出る場面もあったが、金など他貴金属の上昇が意識され、そのまま高値圏で取引きを終えた。
国内のパラジウムは、約1ヵ月ぶりの高値を記録したNY相場高を映して上伸。小売では1gあたり5,292円(+38円)と、月初来高値を抜いて、先月26日相場以来およそ1ヵ月ぶりの高値となりました。
《直近10日間のパラジウム相場価格推移(小売)》
05/31 5,292円 (+38円)
05/30 5,254円 (+33円)
05/29 5,221円 (±0円)
05/28 5,221円 (+37円)
05/27 5,184円 (+60円)
05/24 5124円 (-33円)
05/23 5157円 (-37円)
05/22 5194円 (-27円)
05/21 5221円 (+64円)
05/20 5,157円 (-59円)
直近10日間のパラジウム相場平均価格:5,203円/g
10:40現在の金相場は1トロイオンス1293.85ドル、パラジウムは1366.20ドル、為替は1$109円36銭前後の値動きで推移しております。